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DJ ONIインタビュー(2/3)

サウンドアーティストへの変化

(ONI)渡英したときも、DJを本業にして食べていこうと思っていたわけじゃ無くて、一番レベルが高いところに挑んで、踏ん切りを付けるきっかけになればと思っていました。

でも、若手の登竜門と呼ばれるクラブでレギュラーを貰うなど、通用しちゃったと。

(ONI)そこから半信半疑で未だにやってます。

そのころから変わらないシーンで活動をされている?

(ONI)それが、少し変わってきたんです。ステファンポンポニャックのような、ホテルで流れるラグジュアリーなラウンジシーンを日本に持ってきました。当然日本には無かったので、Piano with Headphone(DJ ONIとピアニストJUNKOのユニット)は結成一年でシーンのリーダーになりました。

後は、日本の人とコラボしないとと思い、三味線や日本舞踊の人と作品を作りました。

今はアナログシンセサイザーをたくさん使われてますね。

シンセサイズ音楽の文脈なので古くから在るMORGなどを使いつつ、立体音響などの新しい作品としてテクノミュージックをアップデートしています。

より新しい物を作るために変わってきている。

視野は広くなりました。誰かの真似をしたい、あの人みたいな曲を作りたい、みたいなものは無くなりました。

それよりも最近はアートの領域に行っています。先端の音楽を使って、音楽のアート作品を出す。新しい物を出すところは変わっていない。

アートシーンに作品を出し始めたのはいつごろですか。

プロジェクションマッピングですね。それをイギリスで見て、その頃はまだ日本に無かったので広めたいと思い、Michiくん(現プロジェクションマッピング協会代表)を焚き付けて。その流れで、当時のプロジェクションマッピングの音楽は日本で一番作っていました。

その後は、今度は自分の作品としてArt Hack Dayで発表し、3位に入り、未来館常設になりました。

カップ焼きそばのお湯をシンクに捨てるとボコンという音がする、それはシンクボコンという未確認音源生物がいるんだよ、という作品でしたね。なるほど、プロジェクションマッピングは映像主体でしたが、次は音が主体になったので、表に立った感じですね。

アートシーンに作品を出すことで、どんな事を目指していますか?

僕はテクノの作家ですが、テクノロジーを使った音楽もテクノミュージックとしてアップデートしても良いんじゃないかなと思っていて。

例えば鴬張りをアップデートして、家族が通る時は良い音が流れ、不審者はセコムに通報されるとか。

でもコロナで時代が一変してしまい、世界がロックダウンし、ストレスフルになり。違う事が必要なんじゃないかと思っています。

ただ好きな音楽を作るのは僕にとって全然面白くなくて、なにか意味合いを入れていかなければいけない。いま時代が求めているのはダンスミュージックではなく、癒やしの音では無いか。

そこで、家の中で寝そべって音と映像に没入できる癒やしの12,3分の作品を作ったんですが、作品を作ったんですが、本当にリラックスできるんですよね。なかで寝ちゃった人が居たりとか。

そういう、社会に実装して役に立つ作品を作っていきたいです。

DJ ONIインタビュー(3/3)

 

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